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第74回卒業証書授与式 式辞

2021年3月17日 13時48分

 うららかな日の光が空いっぱいに広がり、春の息吹が校庭に満ちあふれる頃となりました。
このよき日に、中萩中学校を巣立ちゆく百六十一名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 ただいま、皆さん一人一人に卒業証書をお渡しすることができました。新型コロナウイルス感染症の終息が見通せない中、本日の式典も感染症予防対策に全ての皆さんが努めてきたからこそ、無事に挙行できたと感謝しています。

 この門出の日に、多数のご来賓の皆様にはご多用の中ご臨席を賜り、このように盛大に、第七十四回卒業証書授与式が挙行できますことを、在校生や教職員一同、心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

 さて、皆さんは、中学校の三年間で、心身ともに目覚ましい成長を遂げました。特にこの一年間は、新型コロナの流行拡大で運動部や文化部の活動をはじめ、学校行事や生徒会活動等が中止になったり、内容を縮小したりと、多大な影響を受ける大変な一年となりました。そうした中にあっても前向きに捉えて知恵を絞り、制限のある中で最大限のできることに取り組みました。中萩中学校の最上級生として、一生忘れられない頑張りを後輩たちに見せてくれました。中でも、運動会での、ジ・アルフィーの名曲「星空のディスタンス」が流れる中で行われた萩中エクスプレス、校内合唱コンクールでの一致団結した各クラスの素晴らしい態度と調和のとれた歌声は、参観したすべての方々の心に響き渡りました。
 教員生活最後の年に、中萩中学校の良き伝統を受け継ぎ発展させてきた皆さんの卒業を、お祝いすることができることを私は誇りに思います。本当にありがとう。

 皆さんの卒業にあたり、愛媛の詩人「坂村真民先生」が詠まれた私の大好きな詩を贈ります。

念ずれば 花ひらく

念ずれば
花ひらく

苦しいとき
母がいつも口にしていた
このことばを
わたしもいつのころからか
となえるようになった
そうして
そのたび
わたしの花が
ふしぎと
ひとつ
ひとつ
ひらいていった

という詩です。昨日、新居浜ライオンズクラブの皆様から寄贈いただいたタイムカプセルを校庭に埋設しました。私も皆さんへのメッセージを書いて入れてもらいました。これから先十年、世の中は新型コロナウイルス感染症を克服し、世界中の人々が再び盛んに行き交うグローバルな社会がより発展していることだろうと思います。その中で、皆さんがどのようにたくましく成長しているか、今から楽しみです。十年後、元気でいられればタイムカプセルの開封式に私も同席したいと思っています。

 保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。九年間の義務教育を終えられたお子様の姿に、これまでの様々なご苦労が心に浮かび、感慨もひとしおのことと思います。心からお祝い申し上げますとともに、これまでの、本校教育に対するご理解、ご協力に、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
 最後になりましたが、卒業を祝ってくださったご来賓の皆様、これからも、子どもたちを温かく見守り、ご支援くださいますようお願い申し上げます。

 なごりは尽きませんが、希望にあふれ、限りない皆さんの前途に幸多かれとお祈りし、私の式辞といたします。